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日本顔学会セミナー『人間が顔を認知するメカニズム』

2003年12月22日(月)
12月17日に行われた、第24回 日本顔学会イブニングセミナー『人間が顔を認知するメカニズム』に参加してきました。
講師は国立生理学研究所 生体調節研究所教授の柿木隆介先生。
※赤字が私の言葉です。

まず「顔」が、物を見る、食べる、呼吸する、といった機能を担うことから重要な意義を持ち、同時にコミュニケーションを取る上で重要な部分であるということの再確認。
そして、生まれたばかりの赤ちゃんにも、既に「顔」的な構造を持つものに興味を示す能力が備わっていると思われる。
赤ちゃんはやがて「表情を読みとる」能力を得、成長し社会生活を営むために「高度な表情の読み取り」が必要となり、実際に私たちは日々の生活の中でそれを行っている。
また、「以心伝心」の文化がある日本社会においては、欧米と比較して「表情を読みとる」ために一段と高い能力が要求されたのかもしれない。
ということが語られました。

私はこれからの社会では「顔の相を観て読みとる(観相)能力」もきっと重要になっくると考えています。
そして「顔の相を読みとる(観相)=Face Reading」ですが「顔の表情を読みとる」事もFace Readingです。
今までは「顔の相を読みとる」ことを中心にやってきましたが、今後は「顔の表情を読みとる」研究にも力を入れていきたいと思います。
ただ、「表情」に関しては、9月に行われた「第8回顔学会大会」のジョイントセッション「電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーション基礎(HCS)研究会 映像情報メディア学会 メディア工学研究会」の発表テーマ:「顔とコミュニケーション」[6.日本人の表情記述法( J-FACT)による情報研究]で語られたように、日本人の表情は「怒りの表情は無表情になる。」「悲しみの表情をする時視線を下にする」など、ユニバーサル表情に当てはまらないものがありますので、その点をよく踏まえた上で研究していきたいと考えています。
「観相」もそうですが、あくまでも「私なりの表情鑑定法」ということでまとめてみたいです。

次に、人間の脳活動を検査する方法として、「全く傷つけない」手法が必要で、脳活動の解析には脳波と脳磁図が優れていて“日本は脳磁図研究の最も進んだ国の1つである。”こと。
以下、検査方法の説明があり、「顔認知には目の影響が強いのではないか」と予想し、実験を行った結果、
「目だけの画像」より「開眼顔」「閉眼顔」のほうが速かった。つまり顔は目だけの時より「全体として顔であるかどうか」の認知ほうが重要であると考えられる。
その後は、専門的な話が中心となり、「表情認知に関与する部位として、大脳辺縁系の1つである扁桃核の重要性が常に指摘される。」ことや「顔認知、運動認知は右半球が有利(右脳)」というようなことが語られた。
最後の【展望】では「顔認知」は人間の社会生活において極めて重要な機能であることが語られた。
「人間がいかに顔を重視しているか」の理由として、何年も会っていない人と街で偶然すれ違った時、顔を見た瞬間だけで思い出す(名前は出てこないのに)。そしてそれは、髪型、他、メガネ、ヒゲ、シワの変化があったとしても。
情報源は2つの眼、鼻、口、髪の毛と顔の輪郭(他に髭、表情)だけで、私たちは一人一人の顔を見分けている。驚くべきことに、髪型が大きく変化したり(禿げたり)、かなり化粧をしていても、場合によっては整形手術していても、私たちはかなりの確立で各人の顔を見分けている。それを当然の事のように思っているが、これは驚くべき能力である。


改めて「顔」の持つ情報発信としての機能を再認識させられました。
本当に顔って面白い。顔って凄い。顔って不思議。顔って何かある。

講演してくださった柿木先生もおっしゃっていましたが「顔認知」の研究はまだまだ始まったばかりですし、「顔」を科学的に研究しはじめたのも「日本顔学会」が発足した1995年からでまだ10年も経っていません。
今「顔の常識」と考えられていることが10年後には全く違っている可能性もある。
「私の観相学」も10年後には大きく変わっているかもしれません。
10年後には「顔」についてどこまで分かっていて、私の考えはどう変化しているのか?
10年後にこの日記を読むのがとても楽しみです。


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