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日本顔学会第12回公開シンポジウム

2003年3月11日(火)
2月25日火曜日に行われた日本顔学会第12回公開シンポジウムに参加してきました。
今回のテーマは
「〜男顔・女顔〜いまは選べる時代!」
近年は女顔の男性が増え、いかにも男っぽい顔の男性より中性的な顔立ちの男性が人気ですし、逆に女性は、鼻や頬骨に高さのある立体的な男っぽい顔の人が増えてきましたので、非常に今の時代に合ったテーマです。
※赤字が私の言葉です。

【オスの魅力・メスの魅力】では早稲田大学の長谷川真理子先生から、
・「霊長類は顔によって個体識別し、顔面表情によって感情表現し、社会生活をしている。」
・「サルは顔とお尻の両方が美しく出来ている。特にお尻が美しいのは、視線にある部分が性的魅力になっているのではないか?」
・「顔の造作が性的魅力になっているのは人間だけ。」
・「人間は相手を選ぶ時に性格、ユーモア、考え方、気質を大事にしている。しかし、これらなどの情報も、人間は顔から正確に得ている。」

といった、人と他の動物の「顔が持つ役割の違い」や「顔からの情報発信」など研究結果の発表があり
、「顔と美しさの対称性」の研究では、「男性顔の特徴(眉の部分の隆起が高い、眉と目の間が狭い、顎が大きい)」「女性顔の特徴(眉と目の間が広い、顎が小さい、唇がふっくら)」という特徴を元に男女それぞれを男性化した顔、女性化した顔をコンピュータで作ったところ、どの国でも、男女それぞれが、男女とも女性化した顔を美しく感じている。
という結果だった。
これは、
最近中性的な顔立ちの男性が人気を得ているのや、顔に凹凸が少ない子供っぽいアニメ顔が人気なのと同じだ。
また、「自分自身の顔を魅力的だと自己評価している女性ほど、対称で「男性化」した男性の顔を好む。」という結果もあった。
これは非常に興味深い結果で、
自分を美人だと思っている女性ほど、滝沢秀明さんやGacktさんのような中性的な顔の男性より、ベッカム選手や坂口憲二さんのようなより男性的な顔の男性を好むいう事だ。
中性的な顔の男性に人気がある一方で、最近ベッカム選手や坂口憲二さんの人気が凄いということは、世の中の女性は自分の顔に自信を持ってきたということなのかもしれません。

【女装、男装と江戸のセクシュアリティ】では同志社大学の佐伯順子先生が、当時の絵を元に発表され、江戸時代における美男とされた顔と美女とされた顔が似ていたということでした。
特徴としては目と眉の間が広く、鼻がすっきりしていてごつくない顔だということだった。

午後からの【男の顔をもつ女性と女の顔を持つ男性によるテーブルトーク】は、作家の蔦森樹さん、女装家の三橋順子さん、スタジオKAZKI講師で元タカラジェンヌの三枝みづきさんを中心に、コーディネーターとしてNHKの黒田あゆみアナウンサー、東京大学の原島博教授で行われた。
まず、私自身今までその違いがよく分からなかったTSやTGについての説明があり、それは以下のように分けられた。
トランスベスタイト(TV)
※女装・男装願望
トランスジェンダー(TG)
※生まれた性(セックス)と異なる社会的性(ジェンダー)で生きたい
トランスセクシュアリティ(TS)
※セックスとジェンダーを一致させたい

このトークの中では、女顔・男顔のポイントとなる部分がいくつかあった。
男と女では顔の筋肉のポジションが違う−蔦森さん
子供には男顔、女顔がない
男は鼻から下が長い
男と女は顔のタテヨコ比が違う
鼻の長さ、口から顎の長さが短いほど女顔−三橋さん(新宿の女装クラブのママ談だそうです)
女顔に向いているのは、口がポッチャリ。男顔は口が薄く横長に。−原島先生
口が小さいほうが女性っぽい−原島先生
西洋は鼻を重視する。だから美容整形においては、大きく高い鼻の女性が鼻を低くすることが多い。
顎を引き気味にすると女性っぽく見える。

それから「今の女優は、藤原紀香さんのような鼻だけが男顔の人(全体は女っぽいが鼻だけが大きくて長いニューハーフ顔)が人気。という三橋順子さんの発言が印象に残りました。

【メイク実験&実演「徹底研究-女顔、男顔、中性顔はどうすればできるか」】では、美・ファイン研究所の小林照子先生が、まず、写真を元に解説し、男性っぽい顔の男性と女性っぽい顔の女性をそれぞれ中性的(ニュートラル)な顔にメイクする実演を行いました。
この解説は非常に参考になりました。
「相手に自分の印象をこう思わせたかったら、このようにメイクする。」 というポイントを説明していただいたのですが、これは古くからある観相学のポイントとほぼ同じだからです。
つまり顔の「色、角度、太さ、長さ、角度、直線・曲線」が、心理的に与える影響は“ある”と言うことです。
「色、角度、太さ、長さ、角度、直線・曲線」が、「どのようだとどうだ」としているのが観相学で、それは科学的に根拠の“ない”ものとされていますが、少なくともメイクの分野では造作(形状や色)が見る側に影響を与えているという前提の元に研究されているようでした。

あまりにもたくさんのポイントがあり細かくは書ききれませんが、この時に教えていただいたことを元に私なりに研究し、今後の指導方法に活かしたいと考えております。

さて、実際のモデルさんのメイクによる変化についてなんですが、昨年が昨年だっただけにインパクトがありませんでした。
(昨年は原島先生の女装と菅沼薫さんの男装)

ティーパティーでは、初めて三橋順子さんにご挨拶をさせていただきました。
顔学会のイベントでは、イブニングセミナーも含めよくお見かけしておりましたが、三橋さんは人気のある方なのでなかなかご挨拶のタイミングがありませんでした。
実は私の友人のイラストレーターの友人にTSの方がいまして、彼女とTS/TGや日本顔学会について話した際に「三橋順子さんや蔦森樹さんと会ったことがある。」と聞いていたのでこの話をきっかけにご挨拶をするつもりでした。
しかし、この日の三橋さんは、講演者だったということもありいつも以上に大人気で、お声を掛けさせていただくまで順番待ちでかなりの時間がかかりました。
やっとのことで三橋さんにご挨拶させていただいたところ、すぐに私の友人の友人のことを思い出され、懐かしがっておられました。
私は以前non・no(ノンノ)で、滝沢秀明さんのことを「目や口は女のパーツで、鼻だけが大きく男のパーツなのが人気の理由。」と言ったことがあり、そのことを三橋さんに伝えると、上記の三橋順子さんの「藤原紀香さんのような全体は女っぽいが、鼻だけが大きくて長いニューハーフ顔が人気。」という発言や【女装、男装と江戸のセクシュアリティ】で同志社大学の佐伯順子先生が言った「江戸時代の美男と美女の類似」と重なり、「現代においても、江戸時代のようにどんどん美男と美女の基準が同じになってきている」とおっしゃっていました。

今回は、中性的な男性に人気がある一方で、何故ベッカム選手や坂口憲二さんも人気があるのかという理由が個人的には解決し、男顔・女顔を作るメイク方法を元に新たな観相学へのヒントを得るなど、非常に収穫が多いシンポジウムでした。

今後は、時代背景と美の基準の関連性についても考えていきたいと思います。

皆さま、ありがとうございました。


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