顔学オンラインサロン第1回「和顔愛語」菅沼薫日本顔学会会長
新型コロナウイルスの感染拡大防止へ向けて、外出がままならない日が続いているなか、5月5日(火曜・こどもの日)20時からZoomを使った「顔学オンラインサロン第1回」が開催されました。
この前日のポッドキャスト番組の収録で初めてZoomを使ったこともあり、間違えて別のアカウント名で入ってしまったので飲みながら聴いてるだけしたが、とても楽しかった!
簡単ですが、まとめます。
顔学オンラインサロン第1回
菅沼薫先生(日本顔学会会長)からの「和顔愛語」のお話。
「和顔愛語(わげんあいご)」は仏教用語
経典:雑宝蔵経(ぞうほうぞうきょう)にある無財の七施(しちせ)
財産がなくても七つの施しができるという教え。
「眼施(がんせ)」あたたかい眼差しの施し
「和顔施(わがんせ)」穏やかな笑顔の施し
「言辞施(ごんじせ)」心のこもった言葉の施し
「身施(しんせ)」自分の身体や力を使う施し
「心施(しんせ)」慈愛のこもった言葉の施し
「床座施(しょうざせ)」自分の座席(場所・地位)を他の人に譲る施し
「房舎施(ぼうしゃせ)」掃除した住居を多くの人に開放する施し
白蓮和顔施坊 薮内佐斗司さんの作品
仏像の顔
2008年の「国宝 薬師寺展」仏像が360度ぐるりと回って見ることができた。
筋肉がしっかり見えた=男性
顔を見たら、仏像の頬に表情筋の影=(口角をくっと上げて)微笑んでいる。
仏様と対面した時に守られているという穏やかな気持ちになるのは、仏様が施してくれている(和顔)を感じた。
2009年の「ふくろう日記」で私も書いていますが、「国宝 阿修羅展」の時も360度ぐるりと回って見ることができたことで阿修羅の謎が解けました。
第34回日本顔学会セミナー『阿修羅の顔の謎を解く』&「国宝 阿修羅展」で阿修羅の顔の謎を解く!!
関連ブログ
第34回日本顔学会イブニングセミナー『阿修羅の顔の謎を解く』
和える(あえる)
「和」という字
和む(なごむ)穏やかな気持ち
和える(あえる)
和えると混ぜるは違う。
京料理は「混ぜる」ではなく「和える(あえる)」で、1つ1つの味を活かして調和をとる。(料理研究家、土井善晴さんのお話)
「和える(あえる)」は、顔や人にも応用できそうと思いました。
笑顔が多い人と辛いことが多い人にシワの出来方の違い。
辛いことが多いと縦ジワができる。
笑顔の人の印象
コミュニケーション力
好意的、
話しやすい、
心を開きやすい
内面・性格のよさ
優しい感じ、
面倒見がいい感じ、
思いやりがありそう、
人柄がよさそう
周囲を巻き込み力
一緒にいると楽しい、
明るくなる、
幸せな気分になる、
穏やかな気持ちになる
商売繁盛・魅力アップ
笑顔にはファンを作る力がある、
笑顔には自分を癒す力がある、
笑顔には感染して集団を元気にする力がある
※アンチエイジング、心身の健康、至高の化粧
顔は誰のものか
日本語版「痛みの顔スケール」
内科医の先生が言葉が伝えらない人に
0(痛みはない)、2(わずかに痛い)、4、6、8、10(耐えられないほど痛い)の6段階を顔のイラストから選んでもらう。
世界で使われている。
表情は写る、移る
笑顔は相手に反射して返ってくる。
人は幸せだから微笑むのではなく、微笑むから幸せになるのだ。
施しとは
見返りを求めるのではなく、自分で喜んで与えていくもの。
施しは慈悲
笑顔は施しです。
今のような心配な時、どんな時も笑顔で過ごしましょう。
あなたの笑顔が、みんなを、あなた自身を幸せにします。
10、笑う顔には福来たる。楽しく思いっきり笑おう。
11、明るい顔をしよう。世の中も未来も明るくなる。
と共通ですね。
和顔愛語(わげんあいご)については過去にこちらのブログで紹介しています。
「和顔愛語(わげんあいご)」「先意承問(せんいじょうもん」
菅沼先生のお話のあとは、原島博先生を中心にいろんな参加者の皆さんからたくさんの話題がありました。
モナリザの目は笑ってない?嘘の笑い?
笑うのは人間だけ、動物は笑わない
(笑うのチンパンジーの赤ちゃんのみ)。
犬が笑ってるように見えるのは、
人間が、動物の顔を見て笑っているように見えているだけ。
犬の顔は硬いから笑えない。(原島先生)
柴犬は得
犬の中では柴犬が特に口角が上がっていて、笑顔に見えますからね。
真顔でも笑顔に見えて、口を開けて下を出すと笑って見えて。
柴犬は真顔なのに人間側が勝手に笑顔だと思って可愛がってくれます。
私は、散歩中に柴犬を見ては自分の口角を上げています(真顔だけど笑顔に見える柴犬に感謝!)。
柴犬の顔については、「柴犬顔研究家」と言っていいほど分析していて私の講演でお話しています。
原島先生
私にはラフとスマイルがある。
ラフは自分の気持ちが外に出る。
スマイルは相手に対して降参(敵意をもっていない意思表示)がルーツ。
スマイルは社会的な表情。
ラフが先でスマイルがあと。
だけど、赤ちゃんはラフが先(ニコッとして可愛がってもらう必要があるから)
私は「ラフ( laugh )を多くするとスマイル( smile )も多くなる」
だから、「笑うことは大切」と言っています。
この赤ちゃんの笑顔の話に続いて、
原島博先生からこの日の朝に初孫が産まれたおめでたいご報告が!
牛山園子さん(フェイスストレッチング協会/日本顔学会 若手交流会)から
生まれつき全盲の方は笑顔を見たことがないから、笑顔をどう作っていいかわからない。
いろいろな人の笑顔を見る機会があるというのは恵まれている。
顔を触ってもらって筋肉の動きを感じてもらう。
という大変興味深いお話もありました。
また、昨今、新型コロナウイルス対策について政府に怒ってばかりの人がいる。それも大事だけど笑顔のほうが得。というお話もありました。
SNSを俯瞰して見ていると、怒っているうちに同じように怒っている人から共感を呼び、怒りがどんどん拡大促進継続している人が多いように思います(本人は頭に血が上ってるからそれに気づいていない)。
笑顔で!!