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2024-05-18

「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青を描く』とは」第66回研究会

3月10日(日)は京都へ。

化粧文化研究者ネットワーク 第66回研究会(京都大学映画コロキアム共催)

「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青を描く』とは」

場所は京都大学吉田南キャンパス。

ということで京阪出町柳駅を降りて、天気がいいので加茂川だけ撮影。

京大のある百万遍あたりに来るとバスが。部活の試合で遠征でしょうか?

朱色が鳥居が見えました。

東山東一条

吉田神社参道でした。

歴史を感じさせる門を入って

京都大学吉田南総合館

左側が総合人間学部棟で

看板が出ていました。

「遠山の金さん」の顔

研究会前に「遠山の金さん」の参考上映があるので参加。

正面に丸刈りがトレードマークのヘアメディアプロデューサー半田まゆみ先生(大阪樟蔭女子大学非常勤講師)。
左に化粧文化研究者ネットワーク代表で、立教大学名誉教授の北山晴一先生。

東映時代劇YouTube 遠山の金さん(1975) 第01[公式 ]  の上映でした。

もうこれだけで「顔」的には大変興味深い内容で、顔研究上の発見が多数ありました。

主演:杉良太郎の1975年の作品。

ざっとメモしたのを羅列します。

易者が出てきて「凶運の相」

杉良太郎は目や耳など顔の作りがきれいだけど耳の形もきれい。歯も白い。この時代は歯のホワイトニングはないのに。当時はここまで白くなくて、YouTubeの映像はCGで歯の白さを調整している?

杉良太郎は丁髷のヅラが似合う。

岸部四郎(岸部シロー)が時代劇なのにメガネをかけて丁髷。この時代に眼鏡はもうある?と調べたら、

遠山の金さんは、江戸町奉行・遠山金四郎景元を主人公にした時代劇とのことだけど、遠山景元は1793年9月27日〈寛政5年8月23日〉- 1855年4月15日〈安政2年2月29日〉)。

眼鏡の日本への伝来は1551年(天文20年)、イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエル(1506-1552)が来日し、周防(現在の山口県)の国主・大内義隆(1507-1551)に献上したものが、その最初と。

江戸の町にも眼鏡をかけた町人がいた可能性がありますね。

岸部四郎も歯が白い。そして、岸部四郎は下の歯が見えがち。

皆、ヅラの髪を剃った青い部分がリアル。

なんでヒゲを生やさないんだろう?

杉良太郎は眉を動かして話す。話す時に喉仏が動く。

吉田南キャンパス

上映が終わった後、研究会までに時間があったので、コーヒーを求めて吉田南キャンパス内を探す。

京都大学野球場

グラウンドでは野球の試合をやっていて、チアガールや応援団、ブラスバンド部も。

この先の京都大学生協、吉田食堂横にある自動販売機で缶コーヒーをゲットして戻る。

いろんなチラシが。

「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青を描く』とは」

【登壇者】
毛利清二(元東映株式会社・刺青絵師)
山本芳美(都留文科大学文学部教授・化粧文化研究者ネットワーク世話人)
木下千花(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
原田麻衣(京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期)

なんと毛利清二さんは4月で94歳というのに元気元気でアドリブいっぱい笑いいっぱいの回でした。

「遠山の金さん」の全シリーズ800回すべての刺青の絵を手掛けた毛利さんから、高倉健、鶴田浩二、藤純子など東映の銀幕スターの裏話(裏の裏の裏はまたいつか)、鶴田浩二と安藤昇の初対面、岩下志麻などなど。
歴史の証人による貴重な話をうかがいました。

原島博先生のHC塾も、古墳サミットも学びたい盛りの年配者が多いですが、今回は年配者はもちろん(京都新聞で紹介してもらったことで)、東京からメーキャップアーティストや彫り師の方など様々な方が毛利さんの話を聴くために集まりました。京大関係者も含めて約80人!

この場だけでの話もあるので、内容については、化粧文化研究者ネットワークのサイトにある研究会報告をご覧ください。

第66回研究会「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青(すみ)を描く(ながす)』とは」

この場だけでの話もあるので、内容については、印象に残った中で書いてもOKと判断した部分をブログで外在化すると、

毛利さんの第一声が

おはようございます。

と挨拶。

15時から開始で。さすが、芸能界で長くやってこられた方です。

松方弘樹さんはカジキ釣りで真っ黒に日焼け。顔が黒いのはドーランで隠せるが、体に刺青を描くのは大変だった話。

毛利さんが描く「桜吹雪」は実際の刺青よりもかっこいい。毛利さんが映画やテレビで描いた刺青(遠山の金さんの桜吹雪など)のように彫ってほしいと彫り師に依頼して刺青を入れた人もいるのでは?と思いました。

懇親会

スタッフの打ち上げ的な懇親会にも参加させて頂きました。

94歳で懇親会にも出て、お酒も飲むであろう毛利さんから健康と元気の秘訣も学べるチャンス!

当初は北野天満宮近くの「串八 白梅町本店」にタクシーで移動する予定でしたが、京大近くの「串八 百万遍店」に変わったので、歩いて移動。

ちょうど太陽がきれいに撮れた。

化粧文化研究者ネットワーク世話人で今回の研究会の中心人物である山本芳美先生と私以外にもう1人、顔学会関係者が懇親会に参加する予定でしたが、当日体調不良で研究会にも不参加となり、京大と東映の関係者ばかりになりましたが、普段話さない人等との交流を楽しみました。

串かつ、焼き鳥を中心にいろんなメニューがありましたが、

この里芋かじゃがいもの中にタコを入れて揚げた「たこ八ボール」が美味しかったです。

みんなが毛利さんに直接話し終わったお開き前の最後の最後で毛利さんの横へ行き、美空ひばり、高倉健の秘話、資生堂さんの話や毛利さんの絵は浮世絵からインスピレーションを得ている話を聞くことができました。

高倉健さんがステーキを食べる時は醤油とワサビで450g(1ポンド)

高倉健さんではない別の俳優さんが美空ひばりさんを喜ばせるのにやった宴会芸にリクルート時代の先輩(法政大学出身の)がやっていたのと同じのがあり、先輩がやっていたのもこうして受け継がれてきた芸だったのかと。

私もリクルートの情報誌を書店に直販(取次を通さず直送)してもらっているドライバーさんや販売促進をやってもらってるレディさんとの「ドライバーミーティング」後の懇親会でホタルをやって運送会社の社長に褒められて銀座のクラブに連れて行ってもらった経験があります。男芸者ですわ!

山本芳美先生のご著書『イレズミと日本人』(平凡社)

出町柳駅の方向に迷っていると、銭湯(東山湯温泉)

昨年12月にここを通ったブログ「毎年恒例の来年の顔を決める旅 京都」が書けていませんが、頑張って今月中には書こう!

京阪で大阪まで戻ってきて、地下鉄に乗り換えると淀屋橋駅がこんな感じでした。

一応、2025大阪・関西万博へ向けて色々きれいにしているようです。

この日の化粧文化研究者ネットワーク第66回研究会「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青を描く』とは」については、こちらでも書いていますので、ぜひ、ご覧ください!

【顔面学講座㉘】「毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展」京都・おもちゃ映画ミュージアム | [楽活]rakukatsu – 日々楽シイ生活ヲ

 

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