大阪から池袋絵意知です!「第51回堺市新人演奏会(フェニーチェ堺)」
WEB版の『週刊てりとりぃ』で連載中の「大阪から池袋絵意知です!」
2022年9月は、「第51回堺市新人演奏会(フェニーチェ堺)」
2012年の加山雄三とBerryz工房も出てきます!
もう10年も経つんですね。
ABCフレッシュ・コンサートも無くなった。
りそな銀行の「クラシック・バンク」も共催していたABC音楽振興会の消滅とともに無くなった。
コロナ禍後初のホールでのコンサート。久しぶりのクラッシック音楽に癒さましたし、ピアノ、ヴァイオリン、声楽以外にもこんな感じで合計9種の楽器によるさまざまな奏法を楽しめました。
コラム内では文字数の関係で全ての演奏の感想が書けなかったので、原稿に漏れた分をここで補足しつつ振り返ります。
堺東駅
堺市新人演奏会の会場は「フェニーチェ堺(正式名称は堺市民芸術文化ホール)」
なんとなく「さかい利晶の杜」のあたりで堺駅が最寄り駅だと思っていたが、堺東駅が最寄り駅。
たぶん、「フェニーチェ堺」という名称だから、堺駅のあたりだと思ったのでしょう。やや欲しい。
8月20日(土)、堺東駅で降りると、
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調べると、
ハグルマ株式会社の本社は、和歌山県紀の川市西三谷717
だけど、創業は昭和44年 5月、大阪府堺市浜寺石津町中2丁200にて会社設立でした。
グーグルマップでフェニーチェ堺への経路を見ると大通り沿いが提示されたが、商店街を突っ切って行くルートでも同じ時間。
『月刊てりとりぃ』2016年11月号の「銀座」で書いた”元祖銀座”「堺銀座通り」を歩くと、
たこ焼きチェーンの「ジャンボ総本店」の居酒屋形態「ジャンボハイボール酒場」で、こちらもいろいろ出店していて、堺東にもできていました。
堺銀座商店街を歩いて行くと、
「また天ぷら大吉の偽物が!」(「週刊てりとりぃ: 2021年6月25日」参照)と思ったら、堺東店。なるほど、堺駅が最寄りの本店から近くだけど沿線は南海本線と南海高野線で違うなかなかいい場所に出店した。
だけど、ガシこと堺東は飲み屋の激戦区。梅田や難波にも出店している天ぷら大吉だけどどうなることやら。
突き当たりを曲がって
かに道楽堺店横の陸橋を渡って
歩いていくと
飲み屋が集まったビルなどがあり(あとで調べたら「翁橋」という旧歓楽街だった)
鉄腕アトム人形が立った、スナック系飲み屋のために作ったビル「アトムビル」
6階建ての縦に細長いビルにざっと数えて31店舗。
このうち何店舗が営業しているのだろう?
フェニーチェ堺
フェニーチェ堺に到着。
正式には、堺市民芸術文化ホール
ここからでも入れたけど、正面玄関を目指す。
広いフェニックス通りには「フェニーチェ堺前」と。
正面玄関に。
フェニーチェ堺に隣接するイタリアンレストラン「テアトロポンテベッキオ」
ワインとピザが美味しいようです。
外周には、今後の公演予定のポスターが。
クラシックやジャズなどの音楽だけでなく、落語や文楽、歌舞伎役者・坂東玉三郎の素踊りなど今後の公演予定が並び、堺市民芸術文化ホールの名の通り、古典芸能も含めて芸術に力を入れていることがわかった。
裏側。
堺東の銀座通り商店街の突き当たりからは、こっち側から入ったほうが本当は近い。
今後の公演のチラシが並ぶ。
第51回堺市新人演奏会のもありました。
2019年(令和元年)10月に開館したばかりでまだ新築のように美しい。
フェニーチェ堺は堺市民会館跡地に建設。
堺市民会館は「加山雄三 51stホールコンサートツアー」で行ったことがあったのです!
同じ日に開催された
NHK大阪ホールでの「Berryz工房コンサートツアー2012春 〜ベリーズステーション〜」を見て、谷町四丁目駅から堺東駅まで電車で移動し、堺東からはタクシーに乗って堺市民会館へ(土地勘がなかったのもありますが、駅に着いた時は開演時間を過ぎていたので)。
本日のスケジュール。
まだまだマスクマスクの日本社会(まあ室内の冷房が効いている部屋では息苦しくないですが)
本日のスケジュール
先程の公演予定は、2000席を有する大ホールで開催されるが、この日の演奏会は定員312名の小ホール。
小ホールといえどホワイエも広々としていて自然光が注ぐ美しい空間でした。
来場者の心に最も響いた演奏者に贈られる「聴衆賞」投票もあり。
当日券を購入して入場したが、最前列中央が空いていたのでその席に。
演者の豊かな表情を見るのも私の仕事!
第51回堺市新人演奏会
この日の出演者
【ピアノ部門】
大橋千乃
黒田桃子
竹村七音
中村梨乃
福井奈津音
【声楽部門】
小林夏実(ソプラノ)
【管弦打楽器部門】
井上帆南(フルート)
大濱里佳(サクソフォン)
西田文 (ヴァイオリン)
伴菜生(フルート)
萬代太紀(クラリネット)
森岡真央(トロンボーン)
吉松知佳(マリンバ)
【ゲスト】
稲本愛歌 (チェロ)
特に印象に残った点だけをここに記します。
この日の出演者は13人の新人。女性が12人で男性は1人だけ。ゲスト演奏者の昨年の最優秀賞者も女性で全14人中男性が1人のまさに黒一点。
最初の演奏者は首を回し両手をお腹のあたりで組んで祈りを捧げて精神を集中。
ヴァイオリン演奏者は首にシワが出来やすい?
トロンボーンの大きさに驚く。ちょうど正面の4メートル先に座っているので音の出る部分(ベル/朝顔)がこちらに向き、前後に動かして音を出す部分(スライド管)が目前に迫ってくる感じ。音も大きくこの距離でトロンボーンの演奏を聴けたのは貴重な経験だった。
1人目のフルートはいきなり声を出して掛け声。途中でも、和の曲みたいなのをフルートでやる新鮮さ、吐きつけるような吸ううような演奏。『武満徹作曲の声(ヴォイス)』という、独り言があったりする不思議な曲だった。
サクスフォン、演奏する姿が後ろのピアノの曲線に反射して映り、ゴールドの楽器と赤のドレス、白い腕が動くたびに変化。まるで宇宙の誕生を思わせるようなシーンだった。
マリンバ、打楽器は歌手がリズム感をつける練習によいと思った。叩く棒(マレット)によって音色が全然違う。右手2本左2本の計4本での演奏も。
ピアノ、悲しい曲だと思ったらS. プロコフィエフの 「ピアノソナタ第6番『戦争ソナタ』 Op. 82 第4楽章」。ロシア・ウクライナ戦争があるから選曲?最後は怒りのような力強い表現だった。
2人目のフルート、ニコニコ顔で出てきて、始まったらいきなり目を見開いて目剥いて演奏。叫びや、小声で囁いて訴えかけるような演奏でH. ホリガーの「書かれたもの(叫び)」という曲だった。グリーンのピッタリした薄いドレスだったから、お腹の呼吸までわかった。
ソプラノ、大きな口などパーツが全部大きい派手顔。1人オペラ、歌劇。バカ殿並みの顔芸が素晴らしい。やっぱり顔芸大賞は声楽。ソプラノならでは高音の美しさ。
吹奏後と声楽後は床を拭いて清掃。普段はここまでやらなくてコロナの対策で飛沫を処置か?
しかし、もし、声楽までマスクしてやってる世界があったらそれはそれで大笑いだ。
ラストのクラリネットはJ. ヴィトマンの『幻想曲』。息を吸う顔、これだけ大きな音を出すでさすがに苦しそうな顔。多彩な音を出す特殊奏法、音色が尺八と似ている、妖怪人間ベムのオープニング曲を思い出した。
そしてゲスト演奏のチェロ。
受賞者発表までホワイエで休憩。
このようにステージの様子がモニタで。私はこの最前列のど真ん中で見ていました(正確には最前列は関係者席で結局、最後まで誰も座らなかったかな?)
受賞者発表
聴衆賞は福井奈津音さん(ピアノ)
そして、最優秀賞は、黒一点の萬代太紀さん(クラリネット)が受賞!
ハロプロ研修生の「実力診断テスト」しかり、コンテスト系は最後のほうが印象に残りやすくて有利だけど、それを抜きにしても納得の結果でした。
まだまだ昔ながらのレコード屋さん
『甲州路』氷川きよし
人気の「まるはのかつ丼」はこの日も営業時間終了前に売り切れで食べられず。
南海堺東駅のターミナルデパート「高島屋 堺店」
混乱するから「高島屋 堺東店」にしてほしい。
南海高野線堺東駅に「高島屋 堺店」があり、南海本線堺駅には高島屋がない。
別名:堺タカシマヤ
堺東駅前
Berryz工房 『Be 元気 (成せば成るっ!)』
今回のコラム内で紹介している
Berryz工房 『Be 元気 (成せば成るっ!)』 (MV)
週刊てりとりぃ
今週は以下の2本です。
◉大阪から池袋絵意知です!「第51回堺市新人演奏会(フェニーチェ堺)」(池袋絵意知)
◉レコードB面愛好家倶楽部 【第28回】マイナーキーの筒美京平楽曲の隠された秘密(ガモウユウイチ=音楽ライター/ベーシスト)