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2019-07-02

化粧文化研究者ネットワーク50回記念講演会~化粧文化研究の未来を考える~@資生堂エスパーク

6月29日(土)は、化粧文化研究者ネットワーク 研究会通算50回記念講演会「~化粧文化研究の未来を考える~」が横浜の資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK エスパーク)3Fホールにて開催されました。

北山先生をはじめとして化粧文化の研究者の方々はパッションが違う!

“情熱が人を動かす”を実感する素晴らしい講演会でした!

ご参加いただいたみなさま本当に本当にありがとうございました!

資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK エスパーク)も本当に素晴らしい会場。
何から何まで資生堂さんの凄まじいパッションを感じました。

人に何かを伝えるにはここまでやらなきゃならないのか?!

と、思わざるを得ない徹底ぶりでした。

S/PARK | 資生堂
https://spark.shiseido.co.jp

※エスパークについては別途また書きます。

化粧文化研究者ネットワーク 研究会通算50回記念講演会

 

今回は記念大会ということで100名を超える参加者の大規模な講演会。

ということで、私も実行委員の1人として裏方での参加となりました。

13時30分開始にあわせて、朝10時に会場入りして朝礼。そして打ち合わせと作業を。

 

横浜駅からの乗り換えに時間がかかり(※みなとみらい線で横浜駅から1駅の高島駅より徒歩2分で、横浜駅からも徒歩10分ほどで行けます)、ギリギリの到着になったので外観の写真は別のスタッフが撮影したものを拝借。

朝は小雨が降っていましたが、心配された台風直撃もなく、交通機関の大幅な遅れもなさそうで一安心。

 

デザインに秘めた想い

今回の講演会のメインビジュアルは僭越ながら私が担当させていただきました。

  1. 「S/PARK エスパーク」のイメージに近いもの。
  2. 水のイメージ。昨年12月の第49回研究会で今井健雄先生(花王株式会社スキンケア研究所)から「“きれい”による生活文化の創造~“洗う”・“装う”化粧史を中心に~」というご講演をいただいたのですが、化粧の始まりには「水」が重要な役割をしていた。
  3. 「化粧文化研究の未来を考える」から未来に流れるイメージ。

が、このデザインに決定した理由です。

会場の「S/PARK エスパーク」も横浜の“みなとみらい”にあり、「未来を考える」講演会にピッタリということでこの会場に決まったのですが、“横浜”“みなとみらい”と言えば「海=水」のイメージもありますし。

「S/PARK」のロゴは、資生堂の「S」をモチーフにしていますが、館内も「S」をモチーフしたオブジェがありました。

上の写真、上から吊るされたオブジェと調和しているように見えませんか。

※オブジェは「S」のようでもあれば港をイメージした「カモメ」のようにも感じました。

ちなみに「S/PARK エスパーク」のロゴに秘めた想い にはこうありました。

「S/PARK」の由来には、「世界中から人々が集う“資生堂のパーク(公園)”」と「その出会いから生まれるインスピレーションが“スパーク”する場所」という2つの意味が込められています。そんな意味を込めたロゴデザインを、資生堂の「S」をモチーフに作りました。

今井健雄先生(花王株式会社スキンケア研究所)による「“きれい”による生活文化の創造~“洗う”・“装う”化粧史を中心に~」の、洗髪、清めるなどの「水」のお話は、2019年の「開運顔」は〇〇するだけで作れる! [これでお金持ち!金運アップする方法] All About のヒントになっていたりもします。

もともと私自身が「水」を大切にしていて、水神を祀る貴船神社に年に1〜2回参拝することを習慣にしておりますし。

資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK エスパーク)3Fホール

会場となった資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK エスパーク)3Fホール

入ると木の匂いが充満。

それもそのはず、4月にオープンしたばかりのできたてほやほやの会場なのです。

資生堂レッドの椅子が美しい。ホール内上段の撮影隊を撮影。

そのホール内上段の撮影隊を後ろから撮影。

講演台はシンプルに白に資生堂レッドのロゴ、隣には花が添えられ、まわりはさまざまな木目が美しい。資生堂レッドの椅子がここでも調和しています。

講演中私は、この椅子のさらに右側に隠れている椅子に座って、主に照明の調整と講演者のサポートをしていました。

そこから見た天井

木をたくさん使ったホールで、天井以外の、前、後ろ。左右、下の5面が木。

木に囲まれたとてもいい空間でした。

トイレのマークもおしゃれです。

参加者に配られる記念小冊子

ある程度の準備を終え、参会者が来場する前に、1Fの「S/PARK Café」にスタッフ用に用意してもらった特製弁当をみんなで。

 

彩りが美しくてインスタ映えするだけでなく、お味のほうもとってもよく、夜の懇親会での料理にも期待が!

化粧文化研究の未来を考える

開場となり、席も埋まってきて間もなく開始。
講演台と花の後ろで待機しているのが私です。(プライベートバージョンの黒メガネ)

まずは化粧文化研究者ネットワーク代表の北山晴一先生から開会の挨拶。

続いて、来賓のご挨拶。

高谷誠一さま(株式会社ポーラ 取締役執行役員)

原島博さま(東京大学特任教授 日本顔学会理事)

今井健雄さま(花王株式会社 スキンケア研究所)

岡元美也子さま(株式会社資生堂 ビューティークリエイションセンター センター長)

そして、お仕事の都合で会場には来れなかった

大坊郁夫さま(北星学園大学学長)からのメッセージを司会の高野ルリ子さん(資生堂)が代読。

 

今回はスタッフとしての仕事があり、講演のほうはあまり集中して聴くことができなかったのですが、50回記念にふさわしい、そして未来を考えるすばらしい講演会になったと思います。

講演中、とてもいい空気があの空間を覆っているように思いました。

業務的にあまりちきんとメモができなかったのですが、本当に簡単にメモった部分のみ書いてあとから資料をもとに補足します。

基調講演「ひとはなぜ化粧をするのか~化粧文化研究の広がり」

北山 晴一(ネットワーク代表 立教大学名誉教授 社会学)

笑顔、口元笑顔

講演3題「化粧と化粧文化研究の<現場>から」

1)「変える・彩る 顔と身体」
山本 芳美(都留文科大学教授 文化人類学)

化粧文化について、
研究は対象を言語化、文化としないと成立しない。

台湾で見られる「電車の中の化粧」は暑くて汗で流れるから

2)「美しく加齢メイクをつくる技術」
江川 悦子((株)メイクアップディメンションズ代表 特殊メイクアップアーティスト)

将来は、「特殊メイク」という言葉がなくなるのでは?

3)「お客さまに寄り添うモノづくり」
池田 智子((株)資生堂グローバルイノベーションセンター 化粧品開発センター)

ベースメイク、ポイントメイク

メイクアップ製品の基本機能
美(質感 色)、
防(紫外線 乾燥 酸化)
快(使用感 安心感 化粧持ち)

女性には年3500時間のファンデタイムがある。
(年間3500時間ファンデーションをつけている)

クッションファンデーションの長所短所
「のびがある、保湿感、均一につかない、テカる」

パネルディスカッション「生活のなかの化粧、生活を超える化粧」

木戸 彩恵(関西大学准教授 心理学)
富川 栄 (ビューティ―クリエーター)
および、上記講演者3名

※モデレータ 米澤 泉(甲南女子大学教授 社会学)

参加者からのハロウィンのゾンビメイクについての質問に、江川先生の「エンジョイしてればいい」の一言に納得させられました。

一般的なメイクも、普段の生活も「エンジョイ」するのが何よりも大切だと思います。

北山先生「自分たち(人間)は動物と違う」衣服、化粧、身体加工をおこなう。

どなただったか「化粧は、自分をわかってもらう、自分を元気にする、自分を癒す」

 

追記:この日の記念講演会の記事が毎日新聞に掲載されました。

大学関連:「化粧は対人関係の鏡」 化粧文化研究者らが横浜で講演会 – 毎日新聞

 

懇親会

懇親会では僭越ながら司会らしきことをやらせていただきました。

懇親会会場は1Fの「S/PARK Café」。

こちらもとてもおしゃれな空間です。

着々と準備が進められています。

 

原島先生に「池袋君も顔ができてきたね」と言われたから六月二十九日はサラダ記念日

食べて飲んで司会して、いろんな人とお話してといった感じで自分で撮った懇親会の写真はないので、また別のスタッフが撮影した写真を拝借。

この日うれしいことに原島博先生から「池袋君も顔ができてきたね」と言っていただけました。

原島先生に初めてご挨拶をさせていただいたのは2000年3月の日本顔学会「第9回公開シンポジウム」アフターティーパーティ(のちの化粧文化研究者ネットワーク初代会長の村澤博人先生と初めてお会いしたのもこの日)。

それから20年間、なんとなく私の顔を見続けてきた原島先生が「ふと感じる」何かが私の顔にあったのでしょう。

顔学の第一人者、顔の第一人者、顔の権威である原島博先生が、生身の人間の顔について、それも本人に向かってこのようなことを言うことはまずないと思うのですが、相手(私)も「顔」のことをそこそこわかっているからなのか、とてもありがたいお言葉でした。

実は自分でも最近、「(多く出回っている)スティーブ・ジョブズの顔のようにでき上がってきたな」と鏡を見て思うことが多くなっていたのでした(歳相応にシワが増えてきたというわけでもなく、全体として調和がとれてきた)。

まあスティーブ・ジョブズと私ではベースの顔が違いますので、顔というより顔つきと言ったほうがいいかもしれません。

画になる顔

陽明学者で東洋思想の大家・安岡正篤先生もこのように言っています。

【画になる顔①】
人間は学問・修養次第で、たとえ木偶(でく)のような人間でも、風韻(ふういん)とか韻致(いんち)・気韻、或は風格というものが出て参ります。賢者は賢者なりに、愚者は愚者なりに「趣」が出て参ります。たとえば山寺の小僧にしても、初めは如何にも泥芋(どろいも)みたいな無骨(ぶこつ)者ですが、だんだん修行を重ねてきますと、その不細工(ぶさいく)なぼくねんじんに、どことなく風格・風韻が出て参ります。私はよくその例に宇垣大将を出します。

【画になる顔②】
私もいろいろな軍人や政治家と懇意にしましたが、その中で今まで一番醜男(ぶおとこ)だと思ったのがこの宇垣大将です。頭から目、口、鼻とよくもまあこれだけ不細工な男があったものだと思われるぐらいの醜男でありました。ところがそれが全体としての一つの相になりますと、これが何ともいえぬ魅力があるのです。風格・威厳があって、いわゆる画になる顔でありました。やっぱり宇垣さんの修養の致すところでありましょう。

『安岡正篤 一日一言』(致知出版社刊)より

安岡正篤「一日一言」 | 致知出版社-安岡正篤先生のページ

この、「全体としての一つの相になりますと、これが何ともいえぬ魅力があるのです。風格・威厳があって、いわゆる画になる顔」になってきた。我ながら修養ができている顔になってきたと自分の顔を見て思っていたわけです。

そのタイミングで原島先生から「顔ができてきたね」と言われたわけですから、自信を持っていいのかなと思います。

私は、観相家であり、顔研究家であり、顔面評論家をやっておりますが、何よりも私自身が顔の実践者でなければならない、自分で自分の顔をよくしていかなければならないわけですから。

まあでも実のところ、私自身も原島先生も、このブログで書いているようにhttp://www.ikebukuroh.com/ryokuyoku/
日焼けしたことで「精悍な顔に見えた」のも大きな要因でしょう!

日光を浴びることの大切さは、次の深田恭子さん資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK エスパーク)のブログでも書きますので、ぜひ、チェックしてください。

 

懇親会が終わって徒歩で横浜駅に向かう実行委員会のメンバーたち。

みなさん本当にお疲れさまでした!

 

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