【顔面学講座㉜】 自我・自意識の芽生え〜鏡の顔、写真の顔、自分の顔を認識する時
[楽活]での月1連載「池袋絵意知の顔面学講座」。
サーバーのトラブル等でアップが遅くなりましたが、第32回(2024年9月回)は、
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あなたは、自分の顔を認識したのをいつだか覚えていますか?
私は覚えていませんが、おそらく物心がつく前に鏡を見て認識したのが最初で、気づいたらいつの間にか「これが自分の顔」だと当たり前のように思っていました。
幼い頃に「なぜ自分はこの顔で生まれてきたんだろう?」「なぜ自分の顔は他人とは違うのだろう?」と思ったのが、私が「顔」に興味を持ったきっかけでした。
ということでこのような構成でまとめました。
鏡の歴史
大阪府立弥生文化博物館の卑弥呼像が持つ鏡
化粧文化研究者ネットワークのホームページのメインビジュアル。1912年から1925年にフランスで発行されたファッション雑誌『Gazette du Bo Ton(ガゼット・デュ・ボン・トン)』の鏡を見る絵が使用されている。
鏡を見る行為は自己認識の第一歩
写真の中の顔
ここでは、9月17日に開催された顔学オンラインサロン(第61回)「写真の『顔』は誰の『顔』なのか」(甲南女子大学文学部メディア表現学科 馬場伸彦教授)で興味深かった部分を紹介させていただきました。
この写真は、フリュー株式会社で開催された化粧文化研究者ネットワーク第63回研究会「プリントシール機を通して見る若年女性の顔文化 」でMAXで可愛く盛って盛りすぎた私の顔。
生成AIによって造形される顔
ネットを見ていたら自分の写真が勝手に使われていて驚く女性。が、実は「生成AIによって作られた画像だった」なんて時代にも?
日本マクドナルドが8月17日に公式X(旧Twitter)上にアップしたAIで生成された美少女が多数登場する「AI広告」が、「気持ち悪い」「買う気がしなくなった」などと批判され炎上するニュースもありました。
どんなに生成AIの技術が進歩しても、生成AIの顔は不気味だと思う「人間としての感性」を持っていたいと思っています。
自分では見ることができない自分の顔
最後は、化粧文化研究者ネットワーク代表の北山晴一先生(立教大学名誉教授・社会学者)が1999年に日本顔学会主催の「大『顔』展」の図録の「顔と社会と文化」の最後に書いた名文の一部と日本顔学会2代目会長の原島博先生(東京大学名誉教授・「顔学」の第一人者)が「顔」の講演で毎回のように話す内容を組み合わせたものに1文を付け足して、「顔学」っぽくカッコ良く締めてみました。
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ぜひ、ご覧ください!
物としての顔ではなくもっと広い意味での顔について語る時は「顔」と鉤括弧をつけるように原島先生はしているんですが、私も無意識のうちに最後を「顔」としていました。