新型コロナウイルスから見える「自分本位だけど主体性のない日本人」
まずは政府批判をしましょう
中国湖北省武漢市で新型コロナウイルスが発生し、
日本でも1月28日には奈良県の男性の感染が確認され、
29日には大阪の女性の感染が確認されたばかりのタイミングで中華街化計画のある大阪市西成に行き2月10日にこのコラムを書きました。
週刊てりとりぃ: 2020年2月28日(金)
大阪から池袋絵意知です!「なべやと100円お好み焼きと500円ガールズバーに行った」
この2月10日時点で
中国人の入国禁止措置をとる国も多いなか、日本の入国禁止はまだ湖北省に限定している。
と書いていました。
これが日本政府の最大のミスです。
1月の末にすぐ、中国人の入国禁止措置をとるべきだった。
武漢のある湖北省に限定するのではなく。
すぐに中国人の入国を禁止にしていれば、ここまで感染者は拡大しなかった。
それから、
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を日本に寄港させたのも大きなミスです。
イギリスの船なんだからイギリスに行かせるべきだった。
さらに今日、
先月、新型コロナウイルス感染が確認された市内在住の男性が、クルーズ船から下船後に市内のスポーツクラブを利用していたと。
これで感染者がまた増えるでしょう。
対応が甘い、甘すぎる。
で、
安倍総理は2月20日、
「多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は、中止、延期又は規模縮小等の対応を要請することといたします。」とし、
そして、
2月27日夜、
「全国全ての小・中・高校、特別支援学校に対し、来週の3月2日から春休みまで「臨時休校を行うよう要請する」と表明しました。
ここまで異例の措置をとって、国民の活動を制限しているにもかかわらず、日本で最初の新型コロナウイルスの感染者が発覚して1ヶ月をすぎた今でもまだ中国人の入国を制限しません。
今となっては、ここまで日本での感染が拡大してるので、すでに手遅れではありますが…。
アメリカのユナイテッド航空は東京・大阪・ソウル・シンガポール発着便を停止。
もうアメリカは国として日本と韓国に渡航制限しようとしている。
イスラエルは23日には日本と韓国滞在者の入国禁止しています。
台湾でさえも2月上旬から中国大陸在住の中国人の入国を禁止しています。
簡単にいうと日本も韓国も中国圏扱いですよ。
新型コロナウイルスの感染分布的に見ると。
東アジアが新型コロナウイルスの感染源国なんです!
そして、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が新型コロナウイルスによる肺炎(COVID-19)の危険性評価で世界全体を「高い」から、最高の「非常に高い」に引き上げました。
一方で、パンデミック(世界的な大流行)の宣言ではないと強調。
とありますが、
この拡大の早さを見ると、数日後には、パンデミック宣言するでしょう。
今回の件、初期段階で「中国加油」「武漢加油」とマスクを中国に送ったりというのはいいことですよ。
でも地震や台風などの災害に遭った人を受け入れるのとは訳が違って、新型のよくわからないウイルスが発生している国の人を入国させ続けていることはあまりにも馬鹿げています。
「中国加油」「武漢加油」と言っても応援のやり方は別にあります。
「中国人観光客が落としてくれるお金が何よりも大事」と日本政府及び日本人が判断した結果がこれです。
上記コラムの最後の結びをここで書くと、
1年前「このままいくと2025年の大阪は半分中国になっているだろう」と書いた。中国人を入国禁止にすればそれはなくなる。逆にこのままだと新型コロナウイルスから身を守るために中国人が続々とやってきてもっと早まるだろう。経済をとるか健康(安全)をとるか? 今、日本と大阪は究極の選択を迫られているのかもしれない。
1年前の
週刊てりとりぃ: 2019年2月15日(金)
【2025大阪万博開催決定記念】街歩き ドヤ街歩き 西成に行った(2)
で、
万博で建設特需に観光特需?いやいやこのままいくと2025年の大阪は半分中国になっているだろう。そろそろ日本人は数とお金の意味を真剣に考えたほうがいい。
と書いていましたが、今までチャイナマネーに頼りすぎていたんです。
目先の金に目が眩んで中国人の数と中国人の金の恐ろしさが見えていない。
安倍総理は経済効果を優先しての判断ミスです。
いまだに中国人を入国禁止にしない理由はこの3つでしょう。
1.中国人観光客が日本のインバウンド市場において最大の消費者。
(中国人に来てもらわないと日本の経済は大打撃を受ける)
2.習近平国家主席の国賓としての来日予定(これは見送られたが)
3.7月に開幕する東京オリンピック2020。
(ここでもインバウンド効果が期待できるから中国人を入国禁止にしづらい)
やはり、経済最優先の現代社会なわけです。
特に日本はその傾向が世界一強い。
韓国より感染者数が少ないのは検査自体が圧倒的に少ないからで、これも安倍政権が東京オリンピックをどうしても開催したいから。
安倍政権と書きましたが、日本がどうしても東京オリンピックを開催したいから。
日本経済にとって東京オリンピックが生命線なわけですから。
責任を負いたくない日本人
次はこの日本政府を批判する国民についてです。
2月25日、とあるアーティストがツイッターで
なぁなぁ、で結局のとこライブとかイベントはやっていいの?あかんの?どっち?やっても怒られて、やめても怒られる… そろそろ政府でちゃんと決めて欲しい… ( ⌯᷄௰⌯᷅ ;)<「自己責任」は無責任ッスよ…
とつぶやきました。
責任を負いたくないから政府で決めてくれと。
「自分本位だけど主体性のない日本人」を見事に表しています。
「楽しみにしてるファンのことを考えて」というと聞こえはいいですが、「楽しみにしてるファン=お金」ですから、自分の利益だけを考えた自分本位な言動です。
これが言い過ぎだとしても「楽しみにしてる自分のファン」本位に過ぎません。
国民全体の健康と安全本位、国の経済本位で考えなければならない政府とは立場が違う。
なんでも政府に責任を押しつけようとする無責任さ。
見れば見るほど彼の発言は「自分本位だけど主体性のない日本人」を表しています。
本当に今は大変な時です。
未知の得体の知れないウイルスに自分や家族が感染してしまうかもしれない。
テレビ、新聞、ネットとみんな大騒ぎして不安です。
そんな中、安倍総理は2月27日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、3月2日から全国の小学校・中学校・高校・特別支援学校を臨時休校にするよう要請しました。
そしたらですよ、野党は「急すぎる」と。
「共働きしてるから勝手に学校を休校にされたら困る」
「共稼ぎやシングルマザーの家庭はどうするんだ」と。
こういうことを言うと働く女性の支持を得やすいですよ。
弱者側に立った風を装ったほうが支持を得やすいですよ。
でも、あえて言おう。
そんなこと言ってる状況じゃないんです。
緊急事態なんです。
先に、感染拡大防止策を打って、それはそのあとから考えること。
共働きの人やシングルマザー当事者が言うのはわかります。
言いたくもなります。
こうなったのは誰の責任でもないけど、誰かに文句言おうとしたら国になる。
免疫力がない小さい子供を持つ親や妊婦さんの不安は想像を絶するものがあります。
しかし、だからと言って、共感を得て支持者を増やそうとそればかり主張して政権批判をしている野党は本当にどうしようともない。
で、
共働きの人やシングルマザーの人も、なんでも政府政府、国国と文句言わずに、自治体に働きかけたり、周りの人と協力したり、自分らでできることを考えてやるべき。
ここにも日本人の主体性の無さがよく出ています。
男女差の特性もよく出ていますが、女性に共感されるおいしい言葉ばかり並べて実行力のない政治家、いや政治屋に踊らされているわけです。
これが今の日本です。
「野党、とりわけ野党第一党は、政権批判こそが職責です。」なんて言う議員までいる。
揚げ足取りと批判しか能がないこんな政治家ばかりでいい国になるわけがない。
これじゃあ、ダメダメな安倍自民でも圧倒的に支持率が高くなりますよ。
いつまで経っても利害関係が一致した自公連立政権ですよ。
今、何ができるかを、野党と与党がベクトルを1つにして協力してやらないと。
安倍総理の「ここ1~2週間が瀬戸際」に対して、「なぜ一律休校か、その科学的根拠は何ら語られなかった。」なんて言っている馬鹿までいる。
仮に自分が首相になった時に科学的根拠を示せますか?
科学的根拠に基づいて政府対応できる政治家が世界におりますか?
科学的根拠を示せる科学者がおりますか?
科学者じゃない人間が「科学」という言葉を使う時は注意したほうがいい。
「休校されては困る」とか普段から「アベの消費税のせいで生活が苦しい」と思っていると、脊椎反射でこの馬鹿の言う通りだと一緒になって批判をする。単細胞の人間は。
現代科学ではまだよくわからない得体の知れないウイルスだから、とりあえず国民を安心させて暴走させないための声明でしょうが。
それで、
安倍を叩く絶好のチャンスとばかりに、この状況にもかかわららず、安倍を辞めさせることばかりを必死にやってる人達。
昨日の安倍総理の会見後、ツイッターで
#安倍はやめろ というハッシュタグでツイートの嵐。
やってることが幼稚なんです。
客観的に自分をご覧になってみなさいと。
こんなことをやっていて日本の政治と日本の社会が変わるわけがない。
どこまでも自分本位で自己中心的で自分勝手な人たち。
上でも書きましたが、
「国民全体の健康と安全本位」と「国の経済本位」の両方とも最優先して考えなければならない政府は立場が違う。
そりゃ政府からしたら究極の選択ですよ。
「新型コロナウイルスで死ぬ前に、新型コロナウイルスによる経済的打撃で自殺する人が出る」なんて声もある中。
まあもう遅いけど。
新型コロナウイルスは東アジアだけでなく世界的に大流行するでしょう。
すでにイタリアも多くの感染者が出ています。
新型コロナウイルスは、致死率は低いものの感染力が高いと言われています。
まだまだどんなウイルスかわからないことだらけです。
今のところこれに効果のある薬が無いわけですから、国民が不安感を持ちますし、感染者数、死者数が増えるにつれて、その不安感は大きくなります。
だけど、ここまできたら、1番大切なのは、
落ち着くこと。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
というように
今までの感染症の歴史を見ると蔓延すると終息します。
新コロナウイルスが世界的に蔓延するのを前提として、肺炎にならないように予防をしっかりして、免疫力を上げることが大事です。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」はドイツのオットー・フォン・ビスマルクの言葉ですが、現代は「愚者はマスコミとネットに踊らされ、賢者はあらゆる情報を俯瞰する」時代だと思います。
SNSの普及で同調圧力が増大
SNSの普及によって正しい情報も得られるけど、フェイクニュースも一瞬にして拡散されてしまう時代になりました。
そして、日本社会は同調圧力が強いと言われています。
今回の件で、日本という国の「同調圧力」の強さと、日本人の「個人としての自我」の弱さがよくわかります。
同調圧力でいうと、フォロワーが多く数を持っていたほうが影響力がある時代。
価値があるとされる時代。
芸能人や人気アーティスト等のように。
これらの連中がまた極論炎上商法よろしく刺激的な発言を繰り返す。
政府批判を中心に。
メディアもまた、刺激的なニュースばかりを報道する。
特に、刺激的なニュースがあればPVを稼げて経済的利益に繋がるニュースサイトは。
そして、一億総白痴化した民衆。
自分で判断できず、感情に訴えかけるものや不安を煽るものに影響される。
その白痴化した民衆が各々SNSで大声で騒いで拡散させる。
このへんも現代日本をおかしくしている要因ですね。
そりゃ、不安商法にすぐにひっかかますよ。
愚民がパニックを起こしてスーパーでトイレットペーパーを買い占める。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」
の逆で
「青信号みんなが止まっていたら渡らない」
のも日本人の特性です。
(今回のコロナが青信号と言っているわけではありません)
自分で判断できず、周りと同調して合わせようとする。
100人以上の大規模イベントはともかく、仲間うちの飲み会も自粛とか笑うしかありません。
安倍さんがようやく出した声明も、日本独特の「空気を読む」文化というか風習をよく表しています。国民が不安になってきた空気を読んでの声明ですから。
イベントよりも人が密集密着する満員電車のほうが感染の危険があるのは誰もが思ってたこと。
イベントの自粛を呼びかけたり休校を要請することはできても、経済を動かしている企業の活動まで完全に止められないという「空気を読んだ」対策です。
テレワーク、テレワークと言いますが、お店で働く接客業の人は電車に乗って通勤しないと本人にとっても周りにとっても経済が回りません。
やはり、「経済第一主義」「お金が神様」の現代日本の空気を読んでのものです。
松下幸之助の「国民はみずからの程度に応じた政治しかもちえない」とはよく言ったもんです。
「その国の政府は国民の姿そのもの」です。
武漢で新型コロナウイルスが発生した時は、対岸の火事と思って見ていたけど、NTTデータで感染者が出て、電通で感染者が出て、メディアが騒いでようやく騒ぎ始めた国民の平和ボケや危機管理能力のなさ。
そして自分が被害を受けるかもしれないとなると政府批判。
なんでも政府の責任にするな!
この件に限らず、世の中すべてが自己判断、自己責任なんだから。
最後に、
昨日、2月29日、安倍晋三首相は首相官邸で新型コロナウイルス感染拡大予防についての緊急記者会見をおこないました。
全文は読んでいませんが、中国や中国の観光客のせいにせず、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」のイギリスのせいにもしなかったのは素晴らしいと思います。
ただ、1件ひっかかるところが。
「よく見えない、よくわからない敵との戦いは容易なものではありません。率直に申し上げて、政府の力だけでこの戦いに勝利を納めることはできません。」
という箇所です。
「敵との戦い」
「この戦いに勝利」
シナリオを書いた人が別にいるのでしょうが、ネトウヨと呼ばれる層に受ける表現を意識して使っているように思いました。
モーニング娘。プラチナ期の名曲『雨の降らない星では愛せないだろう?』(作詞作曲:つんく)にこんな歌詞があります。
仲良く生きていこう
平和であろうよ笑顔で生きていこう
健康であろうよ
モーニング娘。プラチナ期は、8人のうち2名が中国人のジュンジュンとリンリン。
彼女たちがモーニング娘。を卒業し、中国に帰国する前の最後のステージ『モーニング娘。コンサートツアー2010秋〜ライバルサバイバル〜亀井絵里・ジュンジュン・リンリン卒業スペシャル』@横浜アリーナで『雨の降らない星では愛せないだろう?』を歌うシーンを見てください。
特に、
ジュンジュンの
如果星球不下雨
那麼我們也找不到相愛的理由
我們的使命應該是努力
把珍貴的一切交給未来
リンリンの
没有了陸地
無法成為動人美麗的星球
我們大聲唱
并命的唱出我的愛
地球に暮らす我々は「人類みな兄弟」で「運命共同体」
仲良く平和で、笑顔で健康であろうよ